「Kylyn Live」('79)と並ぶジャパニーズ・フュージョンの1つの到達点。メンバー全員の演奏テクニックは、まるでアクロバットでも見ているかのようなスリルがあって、ほとんど曲芸に近いというか。特にこのアルバムから加入した神保彰のドラミングが只事ではなくて、まだだにどうやって叩いているのか解読できません。


実はこのアルバムは、小学校の時に買った思い出のレコードであり、それまで親からクラシックピアノを無理矢理習わされていた自分に「ピアノなんてつまらん。ドラムの方が全然カッコいい!」と思わせた罪深きレコードでもあります。ま、結局、こんなドラムは逆立ちしたって一度も叩けなかったわけなんですが。


昔は2曲目のドラムソロに興奮したものですが、今ではむしろ3曲目あたりのシャッフルビートの変則パターンに異様に反応してしまいました。ドラムのことばかりでなんですが、もちろん楽曲もメロディアスで粒揃い。アルファつながりで、当時カシオペアとYMOを両方聴いていたリスナーは、実は結構多かったのでは。