京都のBAMBINI RECORDSから発売されたフレネシ(frenesi)のファースト・ミニ・アルバム。ヒンヤリとしたチープだけど可愛らしい打ち込みによるラテンやジャズ風味な楽曲と、まるで小さな自宅の部屋の隅っこでヒソヒソと話しているかのようなささやきボーカルが素敵過ぎます。ジャケもオシャレですね。


歌詞が日本語ではないためか、フレネシさんによると「当時、リスナーの人たちに、わたしが日本人だと思われてなかった」という話もあるほど。さらにこのアルバムは、NRBQのメンバーにも絶賛されたという話も。曲によってはボーカルの音量レベルが異様に小さかったりするんですが、それも何だか味なのですね。


プログラミングされたアレンジなのに、80年代のクレプスキュールあたりのレーベルにも通じる雰囲気もあり、初めて聴いた時から、なぜだか懐かしい音。ミカドやキャシー・クラレなんかが好きな人はマストでしょう。映画に例えるなら「赤い風船」のような、そんな古い素敵なヨーロッパの短編映画のようなアルバムです。