プラスチックス〜Melonの中西俊夫は、生涯ニューウェイブというスタイルを貫いていますね。とにかく、新しいことには、飛びついて、理論よりも感覚先行。その「新しいモノ好き」という勢いが、音楽そのものをパワフルにしてるのです。センスが古びないのも、東京人としての粋のなせる業でしょうか。


アルバムに先行されて発売された「シリアスJapanese」('85)という12インチシングルで垣間見せたHip-Hop感覚に、独特のエキゾチックなテクノ感覚をプラス。生まれたばかりのHip-Hopってのは、こんなにも多くの可能性があったのかと、今でも再発見の連続。ヤン富田屋敷豪太も参加の必聴盤。


後の90年代にアシッド・ジャズなんかが流行った頃、このアルバムのリミックス盤が出ましたが、そちらはよりリズムがスマートになって聴きやすくなってました。このオリジナルは、もっと雑然としてリズムもぎこちない。でも、その整理されてないゴチャゴチャした感じが、逆にたまらなくNEW WAVEしてて最高。