初期のデモテープ集「ビギニングス」が素晴らしすぎるせいで、ボクの中ではメジャー盤の評価は低い・・・とはいえ、あくまで、このポータブル・ロックに限った話。同時代の邦楽の中では、やはり抜きん出てポップな存在でしたね。徳間ジャパンということで、テクノ歌謡としてはPerfumeの先輩格にあたります、なんてね。


輪郭はハッキリしたアレンジになったので、シンセを使っていても、もはやテクノポップという感じでもないです。時代的にもテクノは終わっていたし。「ビギニングス」の頃の文学的なイメージより、野宮真貴というキュートなボーカリストの存在を全面に出したアイドル的な売り出し方だったのでしょうか。


それが上手く成功しているのが名曲「Tu Tu」で、初期の頃に多かったトニー・マンスフィールドのNew Musik影響の集大成ともいうべき、見事なポップスに仕上がっています。「アイドル」や「CINEMIC LOVE」あたりもいい曲。ジャケは2種類ありますが、こっちの方がはるかに好きです。野宮さんが可愛らしいですね。