千野秀一というと、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの・・・というより、Wha-ha-haのメンバーという印象が強いです。本人の素質からいっても、そっち系(New Wave)の人でしょう。ブギウギへの参加は「金のため」とう美談もあるようですし(真偽はともかく)。で、金のためとは思えないのが、このソロ・アルバム。


インスト系ですがさわやかフュージョンではなく、ダブ風味のアヴァンギャルド・ジャズ。内容は、正直最初は「???」って感じになるんでしょうか、つかみ所がないところが逆にいいのか、何度も確かめるように聴いてしまって、気がついたらクセになるくらいハマってしまいました。CD化を願ってます。


ダブっぽい音響処理が、UKレゲエっぽく、ギターが炸裂すると、ジェームス・ブラッド・ウルマーっぽいという、まぁそういう時代でしょう。でも正直、誰をターゲットにしたのか意味不明。ここまで好き勝手に作られると、逆に清々しいんですが。ラストの朝鮮民謡のコーラスが、不思議な余韻を残してくれます。