ブルース・ハーク(Bruce Haack)は、1931年生まれの電子音楽家。音楽と心理学を同時に学習し、こども向けのダンス教室を自作の変な電子楽器で伴奏。その延長で作られた子供向け音楽製作レーベル「Dimension 5」のLPを近年BECKジム・オルークなど近年エレクトロ方面のリスナー/ミュージシャンたちから発見されたのです。


完全自主制作でジャケも白黒というチープさが、逆にマニア心に火をつけたのか、入手困難で高値の中古盤だったハークも、ドイツやアメリカでベスト盤CDが発売。続いて、数年前日本のキング・レコードがオリジナル・ジャケのままディメンション5のアルバムがいくつか再発されたときはさすがに「快挙!」と思いました。


これは1971年にジャックパイン・サヴェッジなる変名で発表した(一応)歌モノLP。モコモコしてザラついた電子音とカントリー風味の曲調に、何故かいかがわしい当時のモンド・エロ映画を連想してしまう自分は困ったもの。でも、テクノな野心も空回りする、この独特のハズしたマヌケ美は、やっぱり子供の感性そのものかも。