大滝詠一氏が過去にラジオで放送した番組をリマスターして正月にNHK−FMで再放送していました。そのうちの一つ「メイキング・オブ・イエローサブマリン音頭」の擬似ドキュメントのコラージュを聴いて、「あれ、なんか似てるなぁ、この感じ」と思い出してしまったのが、このディッキー・グッドマン。


ブキャナン&グッドマンの「フライング・ソーサー」は1956年のヒット曲。他人のヒット曲の断片をナレーションとつなぎ合わせて、勝手なストーリーを作るノヴェルティ・ソング。これと同じ手法で作られた50年代から70年代までの曲をたっぷり60曲近く収録した驚異の2枚組編集盤CDがこれ。


60年代はモータウンをネタに、70年代にもなるとニューソウルをネタにしたりと、まるでポップス遍歴の歴史のドキュメントのよう。ヤン富田氏は彼を「ヒップホップの元祖」なんて発言しているくらい。たとえばオリコンヒットをズタズタに切り刻んでコケにして笑い飛ばずような度胸ある日本人ラッパーの登場はまだ?