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買いましたよ。30周年記念盤。エレック盤のアナログ、1995年のCD盤に続いて、わが家の3枚目の大滝詠一の「ナイアガラ・ムーン」('75)です。
このアルバム、本当に昔から大好きだったのですが、曲が短い上に、1曲1曲に込められたエネルギーがハンパじゃないためか、本編を聴き終えると心地よい疲労感が残ってたんです。好きなんだけど、気がつくと、どんどん曲が進んでいってしまって、頭がどんどん混乱してくるような。でも、今回のCDの後半のボーナス・トラックのセッション風のインストはいいですね。どんな風に曲が出来上がっていたのか、非常にわかりやすい。いかに本編での演奏がただならぬ快演(怪演?)だったかと。
それにしても林立夫&細野晴臣のリズム隊は恐ろしい。佐藤博のピアノも鈴木茂のギターも恐ろしい。みんな若かったのでしょうか、もう絶好調としかいいようのない演奏。「論寒牛男」とか。このスピード感はスゴイ。奇跡の演奏だなこりゃ。
久しぶりに聴いていて、いろいろと再発見もありました。「♪三文ソング〜」ってコーラスが、思いっきり山下達郎声だとか(笑)「福生ストラット(パート2)」の笑い声も山下達郎かな。あと「ロックンロール・マーチ」の出だしのドラム・パターン、自分もドラムセットに座ると、いつもクセで叩いちゃう名フレーズです。よくリハーサルで「ここはニューオリンズ風で」なんて注文をうけると、いつも、この「ナイアガラ・ムーン」の何曲かが頭に浮かぶんですと。自分にとってはミーターズよりも大滝詠一の方が馴染みが深いといいますか。
ジャズとか黒人音楽しか聴かないような人にも聴いて欲しいアルバムですね。たぶんビックリすると思いますよ。ミュージシャンだったらアレンジや演奏のバリエーションも含めて、一家に一枚の教科書的アルバムだと思います。