ピーター・ガブリエルって、「ゲイブリエル」という表記が今では定着してますね。こういうアーティストの場合は今の表記と昔の表記の両方で検索するという二度手間がかかります。一度定着した日本語表記をこのように変えてしまうのは、探す方としては軽く迷惑だったりするわけです。プログレ関係でいえば、ドラマーのビル・ブラッドフォードも、今はブルフォードになりつつありますね。ゲイブリエルもブルフォードも、おそらくそっちの発音の方が原語に近いのでしょうけど。

そんなわけで、ビーター・ガブリエル(あえて、こう呼ぶ)のファースト('77)を聴いてます。正直、彼が在籍していたジェネシスほど愛聴したわけではないのですが、ちょっと前に出た紙ジャケのリマスターCDで聴いたら、えらく迫力のある音でビックリしました。イメージらしからぬオールド・タイミーなノスタルジック・スウィングの曲やブルース・コードっぽい曲など、プログレらしからぬ雰囲気の曲もあるものの、いや、これはまちがいなくプログレでしょう。変拍子とか楽器間のバトルとか、そういう意味でのプログレ色はまったくない「歌モノ」のアルバムですが、とにかく1曲一曲の展開が徹頭徹尾ドラマチックなのがプログレです。ただ、こういうサウンドは「ホラー映画」などと同様、キライな人はまったく受け付けないサウンドという気もするのは確かなんですが・・・。

初期のジェネシスを彷彿させる「ソルスベリー・ヒル」と、ヒプノシスのジャケットが特に印象的です。