冬になると思い出すレコードって、どうしてみんな寂しげな表情をしてるんでしょう。サイモン&ガーファンクルの「ブック・エンド」、ベン・ワットの「ノース・マリン・ドライブ」、そしてトニー・コジネクの「バッド・ガール・ソングス」('70)もそう。


ジェームス・テイラーと同じピーター・アッシャーがプロデュースしてます。おなじみのラス・カンケルのスットンスットンと歯切れのいいドラムがいい感じです。でも、やっぱりコジネクの独特のメロディーと不思議なコードワーク、そして甲高い歌声が一番心に残ります。


このアルバムって、なんだか「カラ元気」という表現がピッタリです。結局明るい曲調も多いし、すごく盛り上がったりする展開もあるのに、演奏形体がシンプル過ぎるせいで、すごく痛々しい感じがします。まるで小さなライブハウスで一生懸命歌ってるのに、少ないお客さんが1人、2人といなくなって、最終的にお客さんは、ボク1人になってしまったような、そんな寂しさと緊張感が入り混じったようなアルバム。


ジャケットのイラストの女の子が印象的ですが、なんだか佐藤江梨子に似ているような・・・。
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=168425&log=20031023