ボクにとってドリカムといえばコレです(笑)検索してきた人ゴメン。というわけでジュディ・シルの幻のサード・アルバム。1974年ごろのレコーディングらしいです。まるで大切に送られてきたプレゼントのように凝った紙パッケージに分厚いブックレット。そして彼女の写真。さらにディスク2にはホーム・レコーディングと、おどろきの動く彼女の映像!がパソコンで観れます。


この当時未発売に終わったサードはオーケストラもないシンプルなバンド演奏のセッションながら、彼女の音楽と歌声には一点の迷いもありません。ジム・オルークがミックスというのが売りにもなってますが、彼はほとんど何もしないかのように、まるでスタジオ・セッションそのまんまの裸の音です。それで正解。そして多少音質の落ちるホーム・レコーディングですら、彼女の歌声はハッキリとこちらに伝わってくるのです。


彼女の動く映像にはビックリしました。まるで生まれて初めて自分に実の姉がいると言われて、その映像をみせられてしまったようなショックすら感じました。MTV時代になって好きなアーティストの動く映像が実際の音楽と同時進行で観れてしまう時代。でも彼女のレコードを何度も聴いてきたボクが、彼女の動く映像をただの一度も観たことがなかったのですから。映像はセピア色で荒く音もブツ切りの12分足らずですが、それでも大好きな「The Lamb Ran Away With The Crown」や「Kiss」を動く映像で観れるとは夢にも思いませんでしたよ。


アルバムのタイトル曲で「やるべき仕事は何一つ終わっていない」と歌っている彼女が何でどうして若くして死んでしまったのか。それを考えるだけでボクの胸は苦しくなります。でもその苦しさを癒してくれるのも、また彼女の歌声なのです。http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=168425&log=20021023