「パーリー・スペンサーの日々」という1発ヒットで知る人ぞ知るアイルランド出身のSSW,デビッド・マックウィリアムスの、その曲が収録されたセカンド・アルバム('67)です。ヒットしたのに知る人ぞ知るってのも矛盾した表現ではありますが、何しろ、このアルバムが発売されたレーベルの名前も「メジャーマイナー(major minor)」。どっちなんだか・・・。ちなみに「パーリー〜」は、日本で編集された「僕たちの洋楽ヒット」というシリーズ・オムニバスでも、候補にあげられながらもオミットされてしまった不幸な曲だとか。


英国フォークといっても、弾き語りではなく、まだ60年代ポップスを引きずったようなハデハデなオーケストレーションに意見が分かれるところですが、ボクは好きです。メロディーの感じとか声や歌い方の雰囲気はドノヴァンに似ています。同時に、アメリカで盛り上がっていた典型的なフォーク・ロックの香りもします。花びらを模したジャケからも想像できますが、ちょっとフラワーな雰囲気もあります。まぁ時代の必然ですよね。この花びらジャケは、数年前、輸入盤で出たメジャーマイナー時代を編集したベスト盤CDでも転用されていましたっけ。


一般的には1発屋かもしれませんが、その後も彼は着々とアルバムを制作している模様。メロディアスなのに、歌いっぷりは結構硬派。レアかと思ったUK盤LPをあっさり安価で入手したので紹介したわけですが、ちょっと他のアルバムも聴いてみたくなった人。裏ジャケでUKの実力派プロジューサー、ラリー・ペイジとジョナサン・キングが絶賛してますが、たしかに「ヴィレッジ・グリーン〜」の頃のキンクスや、10ccの前身バンド、ホットレッグスからオフザケを抜いたような真面目な感じのSSWかも。でもキンクスと10ccからオフザケを取ったら、あんまり意味ないか(笑)