オリジナル盤が世界に3〜4枚しかないといわれるギガレア盤が、このグラニー(Grennie)の唯一のアルバム。値段もシャレにならないらしく、英国フォーク・ロックの専門誌「ロック・ダイヴィング・マガジン」のせみま〜る氏が40万円(!!)も払って手に入れたという話は、そのスジでは有名です。


こんなモンでもCD化されているというのも恐ろしいんですが、CDになっても、かろうじて曲目はわかるものの、メンバーの名前は一切不明です。内容は70年代初頭の音らしく、わりとノリのよいハードロックといえなくもないんですが、妙にモコモコしたスキモノにはたまらないアングラな録音のせいで、イナたいフォーク・ロックにも聴こえてしまうという。アコギが主役のフォークっぽい曲もあり。


そういえば、「レコード・コレクターズ紳士録」の第100回で登場したサイケ・コレクター、Yushu氏の、あの空いた口がふさがらなくなるようなメガレア盤が壁一面に貼られているという究極の自宅部屋の写真にも、このグラニーのアルバムを見つけることができました。恐るべしです。ということは、少なくとも日本に2枚は存在するということですね・・・。