ヤンシス・ハーヴェイ(Jancis Harvey)は英国のクリスチャン系女性フォーク・シンガー。当然、音楽活動の場が教会を中心にしていたため、ポップ・フィールドにおける知名度はほとんどありませんでしたが、近年マニアの間で70年代のアルバムが注目を浴びてきました。


うれしい事に70年代に残したアルバム5枚がCD化されています。内容は自作曲が半分にトラッド少々、カヴァー少々という王道といえば王道すぎるスタイル。ただギターを弾いて歌う普通のフォークといえばそれまでなんですが、この何の欲もないような淡々としたスタイルはとても素敵だと思います。


年代を追うごとに徐々にコンテンポラリーな音になっていきますが、これは地味すぎるほど弾き語りに徹したファースト('73)。このぐらい地味な方が英国っぽい湿り気があって、ボクは好きです。実は彼女は現在でも活動しており、白髪交じりのオバさんになってカントリーとか歌ってるようです。ま、いいか。