ゴードン・ハスケルというと「ポセイドン〜」「リザード」期のクリムゾンのボーカリストというわけなんですが、本人のソロ作を聴く限り、プログレの「プ」の字もないような、ただのフォークのオッサンみたいです。クリムゾン好きも「やれやれ」という感じかな。


さらにファースト('69)は古色蒼然としたオケに悲哀さえ感じてしまうほど当時の時代を忍ばせる、当たり前のポップ作。しかし古臭いものを単に「古臭い」と片付ける人じゃなく「古臭くていいなぁ」と考える後ろ向きな人には、たまらなく哀愁を感じる極上の1枚かも。


これはCS放送で観る日本の古臭くも激レアなメロドラマみたいなもんで「あったね、こういう時代」という気分で割り切って楽しむしかないでしょう。それにしても、このオッサンの声は、ボソボソと、いつ聴いても眠くなります。おやすみなさい。