勝手にレビュー#14(秋のなごみ)フィニルさん


1.Oyster And The Flyingfish / Kevin Ayers & Bridget St.John
2.Hush A Bye / Spice
3.Good Lady Of Tronto / Fifth Avenue Band
4.Natural Life / Saffron Summerfield
5.Ventura Highway / America
6.Green Rocky Road / Wendy Waldman
7.Bad Weather / Illinois Speed Press
8.Louisville AD / Michael Stanley
9.Children / Ann Odell
10.Love Must Be The Best Time Of Your Life / Amazing Blondel
11.To My Maker / Colin Hare
12.さんま焼けたか / 斉藤哲夫

  
ラストはフィニルさんのセレクト。今回初めてセレクトの進行役をしてくださいました。ありがとうございます。


(1)が大好きなケヴィン・エアーズだったので、思わず嬉しくなっちゃいますが、「秋」「なごみ」という観点から接すると、どこか間の抜けたスカ〜ブルービートのような音楽にも聴こえてきます。(2)は全然知りませんでしたが、和モノのネオアコ・インディーズ。(3)はボクの無人島アルバムですが、ワン・コードのようで、そうじゃないコード展開、優雅なペダル・スティール、そして優しい歌声、どれをとっても完璧です。(4)はプロデューサーとしても有名な英国女性SSW。英フォークには、こういうのどかなリコーダーの音がよく似合います。(5)はフリーソウルのコンピに収録されたり、ジャネット・ジャクソンの曲にサンプリングされたりと、若い人たちにも、意外にお馴染みのヒット曲だったりします。どこかハワイアン・コンテンポラリー系にも通じるものが。(6)は、どこか(3)の女性版という感じの雰囲気の曲調ですが、こちらはドブロ・ギターっぽいスライドとゴスペル風コーラスがボニー・レイット的。


(7)も(6)と並んでL.A.風味。曲目発表前はポコかなぁと思っていたのですが、フィニルさんの解説を読んだら、あながちドハズレでもなかったみたい。(8)は「ミスター・ボージャングル」系の3拍子のフォーキーもの。ペダル・スティールとスライドの合わせ技という、ある意味テンコ盛りなカントリー・アレンジですが、耳あたりはスッキリしています。(9)はプログレ周辺で人気の英国女性SSWということで、フィニルさんもご指摘と通り、レスリー・ダンカンに近いテイストがあります。シンプルなピアノ弾き語りですが、こういう曲にボクはめっぽう弱い。(10)はグリフォンと並ぶ英国宮殿フォークな人たちですが、これはナチュラルかつ親しみやすいポップな曲でビックリ。元ハニーバスの(11)は、英国の激レアSSWアルバムながら、ちゃんとCD化済み。ヘロンにしてもそうですが、このあたりは英国といいつつ、底辺にはちゃんとディランの影響がモロに現れているんですよね。(12)は下町の居酒屋感覚が、実になごみですなぁ。デビュー当時は哲学風フォークでしたが、どんどんポップになっていったようです。


手持ちは(1)(3)(5)(11)。(4)(9)(10)は、持ってるようで持っていないアルバムですが、その3曲がそのままお気に入りかな。フィニルさん、定年後は、こんな素敵な曲ばかりが流れるロック喫茶を是非開店してください。絶対行きます(笑)


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