いかにもサイケ仕様のライト・ショウを具体化したジャケットが妖しげなコレは、Bow Street BunnersというUSサイケの唯一のアルバム('70)。UKサイケのBo Street Runnersというグループとは別バンドなんですが、そうとは知らず、間違えて買ってたアルバム(BowとBoの違い・・・)


しかし、間違えて正解だったのか、このUSバンドは好きな音です。オープニング曲はフニャフニャした女性ボーカルとトロトロしながも妙に屈折した展開。その後は、ドアーズ風だったりJB風だったりと雑食なんですが、ヘタれた演奏や音なのに、やたら凝った曲作りは終始一貫。


胡散臭く終点が定まらないヘナヘナの演奏という、普通ならダメとされる要素を、すべてチャーム・ポイントにしている不思議なバンド。ローカル臭い録音も、妖しげな雰囲気倍増。ただひとつ、キャンド・ヒートを100倍フヌケにしたようなブルース・ロックの曲だけがイマイチかな。