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ニック・ギャリー(Nick Garrie)のこのアルバム。UKポップ・サイケといいつつも、録音は69年のパリ。プロデュースはシルヴィ・バルタンの兄弟にあたるエディ・バルタン。歌詞は英語とはいえ、メロディにはフレンチ・ポップスのルーツを感じます。
音楽的にはサイケというよりソフト・ロックで、イギリスならUKニルヴァーナ、アメリカならハーパース・ビザールかな。あと2〜3年早かったらクローディーヌ・ロンジェの男性版ともいうべき、まぁかわいらしいサウンド。オーケストラをふんだんに使ってますが、なにしろ時代が時代だけに、思いっきりサイケの影響もやはり。
激レア盤になっていたのは、発売直後にレーベル会社の社長が自殺したため、プレス中止になっていたのが真相だとか。サイケのレア盤なんていうと、すごく近寄りがたい感じがしますが、普通にポップスとして完成度が高いと思います。聴くたびにメロディが頭を駆け巡り、どんどん親しみが湧いてきました。