■

ジャケットがこれで、バンド名がマッシュルーム(Mushroom)ですから。かわいいもんじゃないですか。裏ジャケも、なかなか味わい手書きのクレジット。もちろんこういうのは自主制作盤と相場が決まっていて、当然値段も高い。真相は１９７３年のアイルランド製マイナー・フォーク。

時計の音がカチカチと、なかなかドラマチックな効果音で始まります。ヘロンとピンクフロイドを足したような雰囲気。しかしボーカルがヨレヨレすぎてアシッド。かと思ったら、思いっきり元気なヴァイオリンをフィーチャーしたアイリッシュ・ジグ。ボーカルはハードロックみたい。つられてエレキギターも歪んで、さぁ大変。

一言で言えば、エレクトリック・トラッド・ミクスチャー・フォーク・ロックでしょうか。全然「一言」になってませんが。「あんたら結局、何やりたいねん！」というウサン臭さが全編に漂いますし、さすがに素人っぽいサウンドとはいえ、切り捨てるにはもったいない。Ｂ級プログレ好きには、たまらない哀愁を感じるサウンドでしょう。