サイケな気分のつもりのボディ・ペインティングが、ほとんど宴会芸のような情けなさになってしまったジャケ。キワモノ系ハードロックかと思いきや、このシンボルズの唯一のアルバム('68)は、思いきりポップなブリティッシュ・ハーモニー・ポップ・コーラス・グループなのです。


いきなりロネッツのカバー曲から始まって、他にもフォー・シーズンスなんかをカバーしています。音のニュアンスはアイドル・レースやムーヴといった当時の英国ポップ・バンドの音ながら、彼らが目指しているのは、あくまで60年代前半のアメリカン・オールディーズなんですね。


こういう傾向は当時の英国では珍しくもなくて、他にもトレメローズ、ラブアフェア、フォーチュンズ、バニティ・フェア、マーマレードなどなど、たくさん。その中で大ヒットもないシンボルズが、今はカルトな人気なのか紙ジャケで復活。ビーチ・ボーイズも、この頃はアメリカよりイギリスの方が人気があったんですよね。