アジテーション・フリー(Agitation Free)が来日すると知ってビックリしてるんです(まだやってたの?)。この、いつの間にか始まって、いつの間にか終わっているような抽象的なサウンド志向は、わからない人にはサッパリわからないんでしょうが、わかったからといって、別にどうなるわけでもありません。


70年代初頭のジャーマン・ロック勢のほとんどが強い自己主張を持ったどこか攻撃的な要素を持ち合わせていましたが、このグループは、バンド名と裏腹に、どうも穏やかでしまりがなく、ダラダラと演奏している感じなのです。そのダラダラ感が心地好くなる瞬間が訪れると、また聴きたくなるという中毒性の高さがポイントかな。


フリージャズ、サイケデリック、ミニマル、エレクトロ、エスニック。どれでもあって、どれでもない。これは73〜4年頃のライブ盤ですが、特にアナログB面のチル・アウト感は最高にアフターアワーズ向き。まさに極上のアンビエント。でもやっぱりピンク・フロイドっぽい・・・って、それをいっちゃぁ、おしまいか。