ミネソタの60年代のバンドばかりを紹介したプライスガイド本「Minnesota Rocked!!」をパラパラと読んでいたら、このC.A.Quintetの名を発見したので、ひさびさに取り出したアルバム('69)。再発盤LPは、ボーナストラックがまるまる1枚収録された2枚組仕様のカラーヴィニール。さすがSundazed。


地獄絵図のミニチュアというジャケットのインパクトもあって、昔からヘヴィ・サイケデリックの名盤として人気の本作。何の見本もないまま手探り状態で演奏している感じが、ローカル・バンドならではの野心。いつ歌が始まるんだろうと思いつつ、どんどんインストのまま変な展開になっていくところも不思議な味わい。


トランペットの音と女性のスキャットが哀愁を感じさせて、このアルバムの独特の雰囲気作りに貢献しているようです。ボーナス曲は典型的なガレージ・サイケっぽいけど、アルバム本体はプログレに片足を突っ込んで自滅したといいますか。でも、その「崩れ方」こそが、本作の最大の魅力だったりするのです。