アメリカン・フォークっぽいブリティッシュ・フォークは数あれど、ブリティッシュ・フォークっぽいアメリカン・フォークには、なかなか出会えない・・・と思っていたときに出会ったのがこのEspersという新しいバンド。初めてこの「The Weed Tree」('05)というアルバムを聴いた時の衝撃といったら・・・。


個人的な70年代UKフォークの盛り上がりを後押しするような、こういうバンドの登場は素直に嬉しいものです。フリーフォークというジャンルの名称には多少異論あれど、そういう系統で語られるアーティスト(Devendra Banhartとかね)のほとんどは、やっぱりどれも大好きだったりします。


トラッド曲に混じってカバーしている曲がドルッティ・コラムやニコというのもセンスがあるし(ブルー・オイスター・カルトの曲は、さすがに気がつかなかった)、ペンタングルやメロウ・キャンドルと続けて聴いてもまるで違和感ないのに、ちゃんと「現代的」にも聴こえるサウンドもいい。ドリーミーな甘さと表裏一体の暗い情念もチラホラ。