Pearls Before Swineというと、ESPレーベルからの初期2枚がサイケ/アシッド・フォークの代表作として語られることが多いんですが、その後のワーナー/リプリーズ時代については、あまり一般的には知られていないようです。というか、ボク自身がよく知らなかっただけですが。


70年代初頭の諸作は、さすがにサイケという感じではなく、聴きようによってはものすごく普通のUSフォークっぽい感じなので物足りないと思う人もいるかも。しかし奥に秘めたものは結構深くて、人前では目も虚ろな感じヒッピー風の浮浪者が、実は優秀な哲学者だった、みたいな感じでしょうか。


この美しいジャケに包まれた作品('71)はアルゾでもおなじみのボブ・ドローがピアノで、さらにエイモス・ギャレットがギターで参加してたりもします。リーダーのトム・ラップは、その後もソロとして活躍しますが、独特の甲高い張りのある歌声はティム・バックリィやトニー・コジネクあたりにも近いものが。