レコード・コレクターズの5月号は「60年代ロック・アルバム・ベスト100」という特集でした。25周年を記念して25人のライターに25枚を選んで順位つきで選んでもらって選出したもの。というわけで、ボクもそのライターの1人になった気持ちで大好きなアルバムを25枚選んでみました。ただし順位はありません。では。


Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band何だかとても怖い音楽。ビートルズ崩壊の輝ける序説。
Blonde on Blonde (Reis)ディランがロックじゃなくて、ロックがディラン。
PET SOUNDSこれも名盤だけど、本命はシングル盤にあり。
ロック・オペラ“トミー”このオリジナルがシンプルで一番いい。
The Kinks Are The Village Green Preservation Society愛着ある家具や古着は、何年たっても捨てられない。
In the Court of the Crimson Kingジャケを見ると子供でも笑う。それ事実だけでロック。
Piper at Gates of Dawnファーストで完成形。あとは延々とインテリの愚痴。
Music From Big Pinkこの音楽は、人を謙虚にさせます。謎が多い音。
Freak Outロックは偉大なる冗談音楽。男気溢れる名盤。
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコどう考えても「あっちの世界」。毒っぽいけど甘い。
Clouds米国産ながら、その後の英国フォークへの影響も大。
Odessey & Oracle目が覚めたけど、まだ夢の余韻が残ってるような、あの感覚。
Dusty in Memphis精巧に作られた絹の手ざわりのような美しい歌声。
Strange Daysインテリを怒らせると怖いぜ。フェリーニみたいなジャケットも怖い。
Live/Dead「なんとかなるぜ」的テキトーさが実を結んだ奇跡のサウンド
Happy Together実は米国版キンクスだったのではないでしょうか。
liege & lief英国フォークのラビリンスへと誘ってくれた禁断の果実。
1 & 2ジャズ・ロックの出発点はサイケ。ジェットコースター的名盤。
Volunteersバラバラな音楽性を見事にまとめた60年代パワー。
Groovinドゥーワップが持っていた甘いストリート感覚をロックに転換。
Bookends「旧友」は、まるで自分の老後を見ているような切なく悲しい気分に。
Trout Mask Replica時代感覚を麻痺させるロックの突然変異。
Salty Dog海へ行って潮の匂いがすると子供の頃を思い出します。
ソング・サイクルエレキとシャウトだけがロックじゃない。本物のサイケ。
Christmas Gift For You: From Phil Spectorゆとり教育ポップス世代も見習うべき「詰め込み教育」的アレンジ。


思うに10代の頃は、こういう「定番ロック」ばかり聴いていたわけでして、どれも思い入れが深い盤です。ラヴィン・スプーンフルヴェンチャーズは、どうしてもシングル盤のバンドということで泣く泣く落選。大好きなフィフス・アヴェニュー・バンドも入れたかったけど、まぁ「定番ロック」という感じではないかな。