ミルトン・ナシメントの名前を知ったのは、中学生の頃聴いたムーンライダーズが「トラベシア」を日本語でカバーしていたから。その後、ナシメントの1st(写真)('67)はジャケ違いの再発LPで愛聴しました。この再発CDもオリジナルとはジャケ違いですが、擦り切れるほど聴いたLP盤から開放され、クリアーな音で聴きなおし、とても新鮮な気分。


今思えば、このアルバムこそがブラジル音楽の入り口でした。その後、数多く聴いてきたいろいろなボサノヴァのアルバムを聴いても、これを超えるアルバムにはなかなか出会えませんでした。ボサとかブラジルとかを越えたミルトンのメロディーのスケール感が、見事に1曲3分全10曲というコンパクトなサイズに見事に納まっているからでしょうか。


CTI盤「Courage」は、これを海外向けに録音しなおしたもの。CTI版はデオダート、本国盤はタンバ4のルイス・エサがアレンジしてます。ミルトンの場合、海外向けと本国録音の2種類でリリースする傾向がありますが、個人的には本国盤の方が好き。エドゥ・ロボとカエターノ・ヴェローゾもライナーで大絶賛してます。