このジャスト・アザーズ(Just Others)の「アマルガム」は、1974年にイギリスで250枚だけ自主制作されたフォーク・アルバム。2人組で静かに演奏されるその内容は、それこそ初期のサイモン&ガーファンクルのような素朴で美しいフォークであり、なおかつヘロン(Heron)のような英国の木洩れ日サウンドをも彷彿とさせる極上の内容です。


いかにもメンバーが描いたとしか思えない素朴なジャケのイラストが好きなのですが、99年に我が国でひっそり再発CDが発売(現在は廃盤)されたときはジャケットが変更されていてちょっと残念でした。しかし、英国の相当なコレクターやディーラーさえ誰1人持っていないというアルバムが、この日本で再発されてしまうというのもスゴイですね。


この2人のメンバーの写真がまた大笑いで、「この2人のどこに接点があるんだ?」という感じ。陽気なベテラン数学教師と、ひきこもりのオタク青年。そんなイメージ。願わくば、ヴァシュティ・バニヤンのように復活盤も期待したいところ。ライナーによると、実は2人ともバラバラではありますが、ひっそりと音楽活動はしているみたいなんです。