カーラ・ブレイ(Carla Bley)を知ったのはソフトマシーン経由で、このエルトン・ディーン、ヒュー・ホッパーなんてメンバーに興奮したコレ('78)もカンタベリージャズロックみたいな気分で接してました。チャーリー・ヘイデンやニック・メイソン(ピンク・フロイド)のソロ作品でも発見し、気がつくと大ファンに。


ひさびさに12人の参加メンバーを眺めて、そのユニークな顔ぶれに驚いたりしてます。ピアノはNRBQのテリー・アダムスだったのかぁ。カーラの作編曲の素晴らしさは、日本でいう「菅野よう子のサントラ」にも近いものがあって、豪華メンバーの参加を単なるソロの応酬で終わらせることのない緻密なアンサンブルは圧巻。


どこかイタリアのギャング映画のサントラを思わせるようなハードボイルドな美学がサウンドの根底にあるんですが、全然シリアスじゃなくて、それどころか、どこか場末のストリップ音楽のようなマヌケ美も感じさせるあたりがユーモラス。アカデミックに積み上げた方法論も笑いながらぶっ壊すような。ユニークな才女らしく髪形も変。