今となっては信じられない話なんですが、ボクが偶然フランク・ザッパという存在を知った中学生の頃(80年代半ば)は、ザッパの数々のアルバムはことごとく廃盤で、60年代マザーズ時代の音を聴くなんて、あの頃の中学生じゃ夢の夢だったのです。何しろ「フリークアウト!」すら、まともに手に入らなかったんですから・・・。


さらに、初めて行った東京で、西新宿にある「新宿レコード」に足を踏み入れたときの記憶は、今でも鮮明に残っています。そこのお店の壁の天井に近いところで、「ウン万円」の値札とともに飾られていたマザーズ時代のオリジナルアルバムの数々!その60'sなジャケの佇まいの何とフリーキーでサイケでぶっ飛んでいたことか。


そこでザッパ大先生と目が合ってしまったのが、このアルバム('68)。「おい、そこのガキよ。オレについてこれるかい?」といわんばかりの挑発的な視線。数年経って入手したその刺激的なコラージュ音楽に今でもついていけてるか自信はないのですが、聴くたびに新たな発見と創作意欲が沸々と。ジャケも音も、何もかも刺激的。