以前紹介した山下達郎のCMコレクションのCDも面白いものでしたが、これも相当面白いです。年代順に収録されてるせいもあって、まるでムーンライダーズの辿ってきた音楽遍歴をわかりやすくダイジェストにまとめているみたい。しかも、本家以上にメロディアスな曲も多いような気もします。


70年代はサンバやレゲエのリズムを多用したバンドアレンジが「シティポップ」っぽいのに、80年代に入ると、とたんにシンセ率が高くなりニューウェイヴ色が強くなります。明治「シュライト」のテクノ歌謡感。テクノと音頭を融合した「八尾西武」(歌/小川美潮)。どれも相当キテます。我等が大野方栄さんのCM曲も収録!


シネマや野宮真貴の曲も、もちろん最後に商品名を言うCM用の別アレンジで収録していますし、初期の大人しい作風から、どんどんライダーズっぽい、というかそれ以上に過激にCM音楽で遊んでいくのも、いかにもこの人ならでは。「浜松西武」のCMなんて「マニア・マニエラ」完全に越えてるでしょ、コレ。全53曲、興奮の連続。