菅野よう子が手がけたサウンドトラックは、どれも天才的なひらめきと、それを瞬時に具体化してしまう職人的な業に満ち溢れています。アニメ系が多いので、そっち方面ばかりで評価されている人なわけですが、アニメを観ないボクのような人でも、そのいくつかのサントラ盤を聴いて、ただただ驚くばかり。


ロック、ジャズ、クラシック、あるいは民族音楽っぽいものまで、音楽という音楽、すべてを飲み込んでしまうようなエネルギー。この「地球少女アルジュナ」のサントラ盤には、それがあります。菅野よう子の音楽ファンなら、これをキライな人って絶対いないはず。


とにかくボイスとパーカッションの使い方が圧巻。プログレッシブでエスニック。ダークでロマンチックでファンタスティック・・・なんて上滑りで無個性なコメントでお茶を濁している自分の存在がアホらしくなるほどの名盤。坂本真綾が歌う「バイク」や「マメシバ」も、このサントラ盤の流れで聴くと更にいい。