たまたま古本屋で見つけた北山修きたやまおさむ)の著書「戦争を知らない子供たち」('71)が面白かったので、その流れもあってフォーク・クルセイダーズが聴きたくなった次第。これはCD発売されたフォークルのフェアウェルコンサートの最終日(1968年10月17日大阪フェスティバルホール)のテープの発掘音源。


会場のリクエストに答えて冗談みたいな曲を次々と歌ったりと、解散なのに、この明るいムードは何だろうと考えてみましたが、もともと解散記念の自主制作盤「ハレンチ」収録の「帰ってきたヨッパライ」がラジオの深夜放送で火がついたヒット曲で、つまり正式デビュー当初から解散パーティを続けていたわけですね。


加藤和彦が1人で弾き語りで歌う「ぼくのそばにおいでよ」を聴けば、彼がドノヴァンならぬ「トノヴァン」と呼ばれた理由もわかろうと言うもの。明るい解散パーティとはいえ、ラストに「泣いてません。泣いてるふりしてるだけです」というMCとともに「イムジン河」と「悲しくてやりきれない」の2曲が歌われると、やはり切ないものが。