教組がロック好きで、教典がレコードだったというカルト教団「ヤホワ13」のボックスセットは、いつも聴くたびに知恵と勇気が沸いてきます。これらの教典レコードを初めて聴いた時の衝撃は、ブラジルのホラー映画王、コフィン・ジョーのDVDボックスを初めて観た時にも近いものが。


中でも、この「ヤホワの野蛮な息子達」と題されたアルバムは、本人たちが大真面目にロックしてたりするナイスなボケ具合が、またツッコミ所満載で、これは聴くたびに元気が出ます。宗教でもなんでも、笑いがあるうちは微笑ましいものですよ。このバカジャケですし。


「これをロックといわずして、何がロックなのだ!」と思ってしまうほど。単にサイケとは呼べない、地下から這い上がってくるような野蛮なパンク。しかし演奏は、キメや展開も多く、親しみやすくもあり、よく考えられているもの。2曲目の「空炎」の凶暴きわまりないボーカル力は、完全にビーフハートに肉迫してますね。