曲調、曲順、音質、そして45分というアルバム全体の長さも含め、すべてが完璧。「Fruits Clipper」以降のcapsuleは、それまでのラウンジ風ポップ路線を封印し(それはそれで好きでしたが)、ひたすらテクノ道を突っ走っている感じが実に爽快です。オープニングからラストまで、一点の迷いもない快進撃アルバム。


オシャレ風なのに、いわゆる今時のJ−POPの時流に合わせたという感じがしないサウンドも好感がもてます。つまり中田ヤスタカ本人が「カッコイイ」と思う音を、周りの流行とは関係なくディスプレイと格闘しながら作り上げた結果、もっとも時代をリードしていく最先端なサウンドになった、といいますが。


たしかに以前紹介したJUSTICEなんかと共通するフレンチ・テクノ的な感覚はありますが、そこに例のオートチューンで加工しまくった日本語ボーカルが乗ると、まぎれもないcapsuleならではの音になります。個人的には、ここで中田氏本人が「実験」した音がPerfumeの今後のオケにどう影響してくるのかが楽しみ。