グラスゴーの名バンド。曲はビーチ・ボーイズみたいなのに、ローコードでグニャリと歪んだギターと、ダグラス・T・スチュワートのヘロヘロ声ばかりが印象的な、まさに手作り感満載のバンドサウンド。過ぎ行くアノラック・ムーヴメントを惜しむような直球のタイトルも、この手のマニアにはたまらないものがあります。


発売当時、普通に輸入盤LPを買いましたが、実は自主制作盤で、今はちょっとしたレア盤だそう。再発CDも出ているようですが、やっぱりこのジャケじゃないとね。フリッパーズ・ギターの名曲「さようならパステルズバッチ」に呼ばれて飛び出たアノラックのガイコツ君、みたいな。


なんかフラっとスタジオに入って、サクっと1テイクで演奏したような、何ともいえない脱力感は、ピンとこない人にピンとこないんでしょうけど、いつの時代だって、こういうロックは必要なもの。ジャケットからクレジット、さらにはレーベルに至るまで、手書きというだけでも、曲同様、何だか泣けてくるものが。