ロビー・デュークの歌声は、とても甘くハンサムな印象があります。「きっとさわやかな若い好青年なのでしょう」と思いきや本人の顔写真を見ると、実はヒゲメガネのポッチャリしたオヤジ・・・。いや、この落差もまたAORの宿命。さらにCCM系となると、モロに堂々と本人の顔やジャケも多く、あとはもう慣れの問題。


顔ジャケのファーストは、80年代当時の日本では無難な風景写真に変えられていました。今回紹介するこの盤は、89年という微妙な時期の作品ながら、実に高品質なAORが楽しめる愛聴盤。ジャケも雰囲気バッチリ。個人的には、これこそ「クロスオーバー・イレブン」なサウンドという感じ。今日一日のエピローグに、どうぞ。


1曲目のパタパタした打ち込みドラムに、少々不安を抱きつつも、2〜3曲と進んでいくうちに、すっかり甘い声と甘いメロディにやられっぱなしになって、全部聴き終える頃には、これこそ真夜中のリラックス・ミュージックの決定盤だと、すっかり夢中に。デジタルでひんやりした音の質感も、「真夜中」度を高めてくれて効果的。