ジョン・レノンのボーカルがダブルになったのと、エコー感がライブっぽい感じだったファーストに比べ、ギターやドラムの音に、さらに強いリミッターがあるような。いわゆる多くの人が想像する「初期ビートルズ」のスタイルを、ジャケも含めて見事に体現。リマスター盤ではリンゴ・スターのシンバル音が更に心地好くなりました。


「抱きしめたい」「シー・ラヴズ・ユー」といった大ヒットシングルをアルバムに収録しないというサービス精神が、かえってこのUKオリジナルを「渋い」印象にしています。実は子供の頃、ビートルズのデビュー盤は、アメリカ使用の派手な「ミート・ザ・ビートルズ」と信じて疑わなかった自分。CD化以前の古いお話ですが。


ジョンのオリジナルは、さらに磨きがかかってますし、ポールの曲もキャッチーなメロディが確立。埋め合わせで作った緊急ソングでさえ、もし他のビートバンドなら名曲になってしまうでしょう。特に素晴らしいのは「プリーズ・ミスター・ポストマン」や「マネー」などのモータウンのカバー曲。オリジナルを完全に超えてます!