所詮はブーガルーの域を出ていないのですが、よく聴くとチャカポコしたパーカッションなのに、ちゃんとR&Bマナーにそっているところ、妙に好感持てます。ジョーキューバはいつでも最高なのですが、「所詮オイラはパーティー・バンド」という割り切り方が、むしろ清々しさを感じさせる大好きなアルバムがコレ。


このジャケからして、いかにも時代ではあるんですが、「サイケデリック・ベイビー」なんて曲もあって、ちゃんと同時代の音楽だって意識してんのよ的な前向きさもあり。しかし、それがレトロ風情になってしまった情けなさもあるんですが。しかも全然サイケな曲じゃないし。でも、それでOK。何も考えてないゆえのパワーというか。


最高なのがA面ラストの「Hey Joe ,Hey Joe」。5分という尺は、ポップスとしては普通ですが、ブーガルーにしては倍の長さ。ユルい感じはそのままに、意味不明にどんどん盛り上がり、男たちがギャーギャー言いながら突然「マミー!」の掛け声とともに、急に女性たちのコーラスが入る。その瞬間の素晴らしさよ!