ブルー・チアーといえば「爆音」。まだ音も聴いてない頃にボクが知りえた情報はといえば、マーシャルアンプを何台も積み上げる「世界一、音のデカイバンド」だとか、音楽評論家の間章氏が、リー・スティーブンスを「最もアナーキーがギタリスト」と評した、とか。そりゃ、聴いてみたくもありますよ。


正直、1曲目を聴いた印象は「なんだかテクのないジミヘンみたい」という、大変失礼な印象だったんですが、6曲目ラストで延々と続くフィードバックや、妙にファンキーで粘っこいのに、どこまでもヘヴィーな4曲目など、「なんかヤバいぞ」と唸ってしまいます。トリオとしての求心力は、正直ジミヘンやクリーム以上かも。


ベースのディッキー・ピーターソンの溌剌としたボーカルは、なんだか日本のGSのよう。GSなんていうとアレって思う人もいるかもしれませんが、ゴールデン・カップスとか、実はライブでは過激だったのですよ。しかし、この頃のブルーチアーはライブでもレコードでもちゃんと「過激」。できるかぎり大音量で聴きましょう。