クレア&リーズンズのことは前から知ってましたが、聴くのはコレが初めて。ラジオでたまたま聴いた「Ooh You Hurt Me So」が、可愛らしいボーカル、不思議なコード進行、涼しげなアレンジと3拍子そろったナイスなポップスだったので、他の曲も聴いてみたくなったんです。そしたら、アルバム全曲、そんな曲だったという。


というわけで、ヴァラエティという意味では、やや拍子抜けしたものの、聴きこんでいくと、徐々に彼らの芸の細かいアレンジに、ぐいぐい引き込まれていきました。一言でいうなら「フワフワ」なサウンド。ポップスでありながら、バンドというより小編成のオーケストラの室内楽風の響きが印象的です。


センスが良すぎて下世話な感じがないのがポップスとしてはちょっと弱いかなぁとは思いますが、それでもジェネシスの「That's All」などという意外なカヴァーに、茶目っ気を感じたり。更にこのジャケットのデザインが、たまらなく好きで、思わずアナログ盤でも欲しくなります。