何しろフリーソウルの盛り上がりで70年代アイズリー・ブラザーズを再発見したような世代ではありますが、それでもやはり、このアルバムは特別な一枚。いや、ボクに限らず、シュガー・ベイブの「DOWN TOWN」を最高だと思う人すべてが、一度は聴かなければいけないアルバム(答えは3曲目ね)


この時代のアイズリーの特徴としては、ファンクとバラードの見事な対比、ソウル以上にロック・ナンバーを積極的に取り入れること、そしてアーニーの、まるでシンセサイザーのようなウネウネなディストーション・ギターでしょう。もちろんロナルドのハスキーなボーカルが、何よりもアイズレーの最大の武器ではありますが。


それ以上に特徴的なのが、ここまでソウル/ファンクに肉迫していながら、何とホーンセクションがないこと!この手のソウルでホーンがないというのは、ロックバンドなのにギターがないのと同じぐらい異色。しかし、そのビッグバンドに頼らない「手作り感」がいい。メンバー写真ばかりのイナたいジャケで損してるバンドかも。