なんと相対性理論の「シンクロニシティーン」と同時発売。ツインドラムと映像作家によるユニットに、やくしまるえつこのボーカルが絡む、エレクトロ・ポップな作品。独特の声質を生かして、語りの部分も含めて、完全に素材に徹しています。付属のDVDでは、ドラムにトリガーして映像をシンクロさせたりする遊び心も。


シンコペイトするリズムに寄り添うボーカルは歌メロを完全に離脱してしまいます。といってもASA-CHANG&巡礼のようにコアな感じでもなく、時報をもじった「時計ちっく」や、アート・リンゼイのようなギター(やくしまる本人が演奏)が80年代ニューウェイブみたいな「勝手にアイザック」など、徹底してお気楽にポップ。


相対性理論はよくわからないが、コーネリアスなら好き」みたいな人には、案外こっちの方がハマるのかも。ただ個人的には、逆に相対性理論の方のソングライティングがいかに優れているかを再確認する結果に。シングルっぽい「ファイナル・ダーリン」は好きだったりするので、こうした課外活動は今後も大歓迎ですが。