名ギタリスト、ラリー・カールトンの歌のアルバム(全8曲中6曲)。歌は巧いというより美味いといいますか、アル・クーパーのような枯れた味わいがいいですね。といっても、この時、ラリーはまだバリバリの20代。髪の毛もあります。アルバムはジェームス・テイラーのような曲で幕開けです。


ストリングスも入った完全にポップスの2曲目を聴いて、このアルバムが同じくBlue Thumbから発表されたニック・デカロの「イタリアン・グラフティ」('74)と極めて近いポジションにある、プレAOR的な作品だと認識。そのAOR的な魅力はアナログB面の5〜7曲の名曲3連発で炸裂します。


その後のクルセイダーズ人気のために、日本でも数年遅れでアナログ盤が再発されましたがシングルジャケでした。オリジナルUS盤はダブルジャケで、見開き写真はラリーが笑ってる別ショットでした。CDでは、なぜかこの笑ってる方の写真を表ジャケに採用していました。ジャケが2種類存在するのは、そのためです。