前作「BEAUTIFUL」('09)が個人的にかなり大ヒットだったんで、今回も期待したんですが、拍子抜けするくらい軽い仕上がり。ちょっと最初は物足りなさを感じました。が、よくよく聴けばサウンドは細部にわたって凝りまくっていて、聴き返すごとに新鮮な印象に。最近の中田ヤスタカ作品って、いつもそんな感じなんですが。


よく跳ね回るメロディーも、やっぱり基本的なルーツは歌謡曲なのかなぁ、と思ってしまいます。歌謡曲といっても、コテコテの昭和歌謡じゃなくて、80年代に流行ったような、ちょっとシティ・ポップスが入ったような洗練されたもの。タイトル曲なんて、オフコースかと思っちゃっいましたし(笑)


といっても、やはり耳を惹かれるのは従来通りのテクノ路線の曲。夜のドライブにぴったりな「GROOVY」って8ビートの曲なんて、特に最高。ジョー・ジャクソンの「ステッピン・アウト」。トニー・マンスフィールドのNew Musik。あるいはピチカート・ファイヴの「恋のテレビジョン・エイジ」の、あの感じ。わかるかなぁ。