パスクアーレ・ミニエーリ&ジョルジオ・ヴィヴァルディという覚えにくく舌をかみそうなアーティスト表記で日本盤CDが出ましたが、タイトルのカルナシャリアという名前こそがバンド名として、プログレマニアには古くから話が通ってます。マウロ・パガーニの「地中海の伝説」の並ぶ傑作との世評にも納得の一枚。


ロック的なギトギト感は皆無で、全体的に地中海音楽とも呼べそうなイタリアの民族音楽色が強いサウンドながら、収められた曲が、もうどれも個性的で粒が際立っていて、なおかつ録音もクリアーで、まるで新譜のように聴けます。ジャンル分けできない、不思議な音楽ながら、どの曲もアレンジが抜群!


もちろんゲストのパガーニのヴァイオリンはもちろん、アレアのデメトリオ・ストラトスが、あの見事な変態スキャット・ボイスを聴かせてくれるのが嬉しいのです。ミニマル・ミュージックの要素もありながら、全体的には夢見心地なトリップ・ミュージック。聴くたびに、新しい発見がありそうなアルバム。