単なるムード音楽とは呼べない、非常にビートの効いた明快かつ爽快なインスト・ミュージック。たとえば60年代半ばぐらいの「オシャレな若者たちが集うパーティー」のような映画のシーンで、いかにも流れていそうな音楽。ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスにも影響を受けた感も。


ボブ・クリューの裏方仕事といえば、何といってもフォー・シーズンスが有名ですが、有名すぎて表方になっちゃったジョージ・マーティン・オーケストラ同様、自身がインスト盤を作るのも、これまた必然の流れでしょう。「Music To Watch Girls By」は、ダイエット・ペプシのCMソングとして当時大ヒットした模様。


たとえば「フェリシダージ」とか「男と女」とかやってるにも関わらず、サウダージ感もアンニュイ感もなく、ひたすら元気なブラスセクションと激しいドラムで盛り上げていきます。あくまでアメリカン・ヒット・ポップス・メイカーのひとりである、という自分のポジションを、よ〜くわかっているのかな。