原発を訴えるために1979年に行ったオムニバス形式のライブ盤。時期的にはスリーマイル島の事故の直後ということになるのでしょう。LP時代は3枚組で日本盤も出ていたはずですが、97年に2枚組のCDでリマスターされ初めて聴きました。CDは音も良く、ブックレットも充実していて素晴らしいリイシューになってます。


収められたアーティストは、いわゆる当時の西海岸ロックのビッグ・アーティストたち。ドゥービー・ブラザーズの小気味のいいロックンロールに始まり、ボニー・レイット、CSN、ジェームス・テイラーカーリー・サイモン、ポコ、ライ・クーダーなどなど、豪華の人選。個人的にはギル・スコット・ヘロンが嬉しい。


ブルース・スプリングスティーンが、例のデトロイト・メドレーで血気盛んなところを見せてはくれますが、他のアーティストは、やや落ちついた曲が多く、初めて聴いたときは拍子抜けしたもの。しかし、東日本大震災を通過した今、不思議に前向きな力強さを感じさせるライブ・アルバムに聴こえてきます。