1966年に全米11位のヒットを記録したスタンデルズの「Dirty Water」。いわゆる当時のストーンズに代表される60年代ブリティッシュ・インヴェンションに影響されたシンプルながらクセになる曲ですが、地元ボストンの野球チーム「レッド・ソックス」の応援ソングとして、今でも試合会場で大合唱が起こる曲でもあるとか。ちょっと想像がつきませんが。


この曲の作者であるエド・コブなる人物は、チョコレート・ウォッチ・バンドなどでも名前を見かけるガレージ界の名プロデューサー。実際このベスト盤などを聴いていても、彼の手がけた他の曲は黒っぽさのなかに適度なキャッチーさがあります。曲だけ聴くと不良っぽいバンドイメージでしたが、当時のテレビ映像を観ると思いっきり笑顔。ワルっぽいボーカルの声とのギャップが。


グループのオリジナル・アルバムを聴くと、案外節操なく当時のロックバンドのヒット曲をやたらカバーしてます。それが「なんでもやります」的バンドの本質なのか、単にプロデューサーの押しつけなのかはわかりません。まずは、そういったカバー曲を選曲リストからこのRHINOからのベスト盤の方が、彼らのシンプルでカッコいいオリジナル曲の数々を素直に堪能できるかも。