間違いなく2014年のベストアルバム。これが実はCDではなくカセット限定発売100本ということで全然話題にも上らないのが残念。といってもVesuvio Soloというこのユニットのことは殆ど名にも知りません。カナダはモントリオールのポップ・デュオで元TOPSのメンバーThom GilliesとCameron MacLeanによるプロクジェクトとのこと。え〜、Topsって何ですか?(すみません)


しかし、これが聴いてみると、もう全曲ツボ。1曲目からWarp期のNew Musikのようなシンセ音が飛び出し、一気に気分はアーリー80's。ボーカルの雰囲気も含めて、いかにもマイナーな80年代ニューロマ系のメロディアスな隠れ名盤という感じの哀愁漂うサウンド。後半になると野暮ったいもうひとりのボーカルも登場。より混沌とローカルなインディーっぽさが増して、正にチェリーレッド/クレプスキュールまんまな世界。


シンセやドラムの音色も含めて、完全に80年代前半に録音された未発表アルバムにしか思えません。レアなカセットを無事入手するも、どうも付属のダウンロードコードでMP3が落とせない。サイトからメンバー本人に直接メールしたら「ごめんよ!キミ日本人?」みたいな軽いノリで音源データちゃんと送ってくれましたよ。でもって、そのメンバーのTwitterみたら部屋のベッドルーム写真にCDではなくカセットテープが積んであって。ホントに今の時代の人なのかしら。