男女2人組

blue marbleは、男女2人組のユニットなんだけど、この「男女2人組」というグループの形体は、90年以降やたら増えてきたように思える。むかしはロック・グループというのは、考えられる最少の単位が3人だった。ドラム、ベース、ギター(あるいはキーボード)みたいな。ELPやクリームみたいにね。だけど打ち込み音楽が身近になっていったことで、プログラミング担当と歌担当みたいな形態が、一番スリムなグループ形体になっていったというわけだ。まぁ、むさい男がシコシコとコンピューターで作った音楽ってのが、どれだけ多くの人にアピールできるかどうかは疑問なのだが、そこに華のある女性ボーカルなんかが加われば、わりと聴きやすくポピュラーな音楽になるということなんじゃないだろうか。
しかし、本当に多いネェ、男女2人組ユニット。今手元にミュージック・マガジンの2003年7月号があるんだけど、特集のタイトルが「男と女」。つまり、そういう男女2人組の音楽アーティストの特集。あぁ、この時blue marbleがCD出していたら、取り上げられたかもしれないのに・・・。
表紙はオレンジペコー。この「オレンジペコー」というユニット名が、とんちゃんは好きらしく、実際blue marbleってユニット名が決まるまでは、いろんな候補をあげながら「う〜ん、オレンジペコーほどじゃないな」とか比べていたっけ。「ペコー」の「ペ」っていう響きがとんちゃんの心をつかんだらしい。なのでボクは「ペグってのはどう?」と提案したら「それいい!」となって、「ペグ」はblue marbleとならんで最終候補だったっけ。結局、ペグの名前の由来になったスティーリー・ダンの「愛しのペグ」を思い出し、単なるスティーリー・ダン・フォロアーと思われるといやなので、blue marbleに決定した。
エゴ・ラッピン」「ワイヨリカ」「Love Psychedelico」などなど、本当に多い男女2人組み。考えてみればピチカートやドリカムも、最終的には2人組になったし、スパンクハッピーなんかは、たとえボーカルが変わっても2人組という形体は変わらないだろうし。と、まぁこのように、大抵の男女ユニットって、男が曲と演奏、女が歌と作詞ってパターンが多いんだね。だけどblue marblleの場合は、2人で曲も作り歌は歌わず、いつもフィーチャリングという形でボーカリストが参加しているという感じなので、ちょっとわかりにくい。
どちらかというと「バンド」というより「ソングライター」という意識が強い2人かもしれない。ゴフィン&キングやバリー&グリニッジみたいな素晴らしいソングライターチームを目指してがんばるぞ!

本日のピックアップ

シェリアン・オーファン「Shatter」('89)
ラフ・トレードから3枚のアルバムを残して消えたイギリスの男女2人組の、これはシングル盤。弦楽四重奏をフューチャーした幻想的なフォーク・ミュージックを展開していた不思議なユニットだった。ちょっと懐かしい。
(なべ)